ワックス布 <西ヨーロッパ・西アフリカ・アジア>

鮮やかな色合わせ、キッチュな模様が印象的な布は、機械化したろうけつ染めの技法による両面プリント。片面だけ直接染めた普通のプリント布とともに「パーニュ」と呼ばれ、西アフリカの女性が用います。パーニュの意味には腰巻、布地、そして布の単位と3つの…

カンガ <タンザニア>

タンザニア、ケニアを中心に東アフリカで用いられている一枚布。大きさは、約160cm×約110cm。綿100パーセント。通常2枚つづりで売られています。19世紀中ごろ、ケニアの港町モンバサで、おしゃれな女性たちがヨーロッパ製のハンカチ状の布を6枚つないでまと…

ドンド(トーキング・ドラム) <ガーナ>

メッセージを伝える機能をもつ太鼓、トーキング・ドラムのひとつ。木の胴は砂時計型で、両端の同じ大きさの革の縁に、革ひもを渡して張っています。肩にかけて脇にはさみ、L字型で先が少し広がったバチでたたきます。胴のくびれをはさむ腕の力を強めていく…

ケンテ布 <ガーナ>

もともとは王侯貴族など、身分の高い人物だけが身にまとう儀式用の布でした。古代ギリシャのトガのように体に巻きつけます。男性が水平機で幅8〜10cmのベルト状に木綿の色糸を使って模様入りの布を織り、それをつぎ合わせて、約2メートル×3メートルの大き…

草ビロード−クバ布 <コンゴ民主共和国>

コンゴ民主共和国(旧ザイール)の中部に15世紀ごろ成立したクバ王国に住むショワの人々が生み出したラフィアヤシの布。ビロードのような風合いから「草ビロード」と呼ばれるようになりました。最初に、若葉を干して裂いた繊維を、45度ほどに体側に傾いた機…

グレープフルーツ・マーマレード <スワジランド>

南アフリカに三方を囲まれ、モザンビークに接した内陸の小さな王国、スワジランドの女性生産者団体「スワジ・キッチン」による、保存料、着色料が入らない手作りのジャム類のひとつ。写真の商品の材料のグレープフルーツをはじめとする柑橘類などの果物は中…

100g缶。詳細は、アフリカフェのウェブサイトを参照。http://www.africafe.jp/

インスタント・コーヒー <タンザニア>

タンザニア北西部、ビクトリア湖西岸のブコバの小農園で日陰栽培された豆を、同じブコバでインスタントコーヒーとして製品化しています。もう1つのコーヒー豆の生産地、キリマンジャロで植民地政策としてコーヒー豆の栽培が始まる以前から、ブコバではエチオ…

ティンガティンガ・アート <タンザニア>

建築材料のハード・ファイバーボード(繊維板)にエナメル・ペイントで、鮮やかな色彩を使って独特な動物のモチーフを描いた、タンザニアの絵画。1960年代に、エドワード・サイディ・ティンガティンガ(1932-1972)によって始められました。現在は、ハードボ…

ヴァリハと同じく、もともとは宗教儀式で「生者たちの世界と死者たちの世界の仲介となっている」(サンクプラネット制作のCD『マロヴァニー−モンジャ』より)楽器ですが、コンサートなどでも演奏されています。 マダガスカルの竹の生えない地域で、共鳴体が…

アフリカ大陸の南東の島国、マダガスカルで演奏される、竹の筒でできた弦楽器です。CD『マダガスカルの竪琴〜郷愁のヴァリハ』(キング・レコード)のライナーノートに鈴木ひろゆきさんが書かれた説明によると、弦は自転車のブレーキのワイヤーをほぐしたも…

教会の壁や写本に描かれた絵画を写真にとり、印刷したカード。 上・右−ティグレ州にある岩窟教会の中で、到達するのがもっとも困難というアブナ・イマータ教会の天井の壁画(15世紀ごろ)。描かれているのは、十二使徒のうち8人にキリストの弟、ヤコブを加え…

イコンは、板に描かれたキリスト教の聖画。英語の読みは「アイコン」で、コンピュータの絵柄の記号と同じです。エチオピアは、キリスト教が伝わったのが4世紀という長い歴史がある国です(現在は国民の約半数、イスラム教徒が4割ぐらいといわれています)。…

エチオピアの「カファ」地方が、コーヒーの語源とか発祥の地とかいわれています(エチオピアでの呼び方は「ブンナ」)。アラブ商人が持ち帰り、中東で飲まれるようになったのが、16世紀。そこからヨーロッパなどさまざまな地域に広がっていきました。エチオ…

藍染め布 <ブルキナファソ>

泥染め布同様、細幅の木綿布をはぎ合わせた西アフリカ独特の織り。日本ではタデ科の藍植物が素材となるところをマメ科という違いがありますが、絞り染めの技法は同じです。雨季に藍植物の葉を収集。ウスに入れキネでついて丸め、乾燥させておきます。乾季に…

泥染め布 <マリ>

マリ南部で女性の腰巻布などに使われていた布。フランスをはじめ欧米でインテリア・ファブリックとして愛好されています。男性が水平の機で織る細幅の木綿布をはぎ合わせ、ガラマンという木の乾燥した枝葉で黄褐色に染めます(このほかに、ベグーという木の…

たこ焼き器のような穴が、6個ずつ2列に並んでいる木彫りは、ガーナのゲーム盤。48個の木の実のコマを使って、2人で遊びます。 (ルールは次を参照。http://www.tam2.co.jp/market/game_2.htm)このゲームのルーツは紀元前にさかのぼります。B.C.2000年ごろ…

スカラベとは、ファーブルの『昆虫記』で名高いタマオシコガネ(フンコロガシ)のこと。動物のフンをまるめて転がすその姿を、古代エジプト人は太陽の運行をつかさどる神の化身と見て、護符にしました。4000年前からさかんに作られたスカラベの護符や装飾品…

フレームや泥除けに空き缶を使っている、自転車のミニチュアです。写真のデザインはバーコードがポイントに。缶の内側を表に出した泥除けの先や、クランク、スタンドは、フレームの色に合わせて塗られています。ブレーキ・ワイヤーは細いコード、ハンドルと…

空き缶を再使用したこの自動車は量産されている商品です。見ていると、ソマリアやマリ、ケニアで、材料は針金だったりペットボトルだったりする自作のクルマを、男の子が得意そうに走らせていた姿を思い出します。写真は、オランダのビール「ハイネケン」の…

王冠を再利用して、カラフルな絵を描き、裏に安全ピンをつけたバッジ。コルクをはがして服の裏からあて、「バッジ」にしたことのある世代から「懐かしい」と声があがります。一方、ガラスびんがその座を缶やペットボトルに追われた日本では、王冠に出会うの…