インスタント・コーヒー <タンザニア>

tam-tam2005-12-28

タンザニア北西部、ビクトリア湖西岸のブコバの小農園で日陰栽培された豆を、同じブコバでインスタントコーヒーとして製品化しています。

もう1つのコーヒー豆の生産地、キリマンジャロで植民地政策としてコーヒー豆の栽培が始まる以前から、ブコバではエチオピア原産のアラビカ種やコンゴ原産のロブスタ種が自生。土地の人たちはコーヒーの実を食べていました。植民地時代、ブコバのコーヒー豆はイエメンのアデンを経由し、「モカ」の名で売られていました。

独立後、外国から輸入した高額なインスタントコーヒーを飲む現象に矛盾と憤りを感じた初代タンザニア大統領ニエレレにより、1967年、国営のインスタントコーヒー製造会社が発足しました。社名はTANGANYIKA (タンザニア本土のこと。ザンジバルと共和国を構成)INSTANT COFFEE CO.LTD(略称、タニカ社)で、製品名は「アフリカフェ」。

設立当時、技術指導をしたのがドイツ人で、ドイツのスプレードライによるきめ細かいパウダーで、水にもさっと溶けるのが特徴です。また、1つの地域に生産地を限定しながらも、アラビカ種、ロブスタ種の両方をブレンドすることができるので、苦みと酸味がほどよく調和しています。