ドンド(トーキング・ドラム) <ガーナ>

tam-tam2006-06-01

メッセージを伝える機能をもつ太鼓、トーキング・ドラムのひとつ。木の胴は砂時計型で、両端の同じ大きさの革の縁に、革ひもを渡して張っています。肩にかけて脇にはさみ、L字型で先が少し広がったバチでたたきます。胴のくびれをはさむ腕の力を強めていくと、面が張って音が高く、ゆるめると低く聞こえます。この音質の変化で、話し言葉の音調をなぞります。肩にかけたほうの手で、打面をたたいたり、ミュートさせたりもして演奏します。

セネガルのウォロフ語の名前は「タマ」、ナイジェリアのヨルバ名は総称が「ドゥンドゥン」(大きいものは「イヤイル」など個々の名称があります)と、地域によって呼び名が異なります。ちなみに、マリやギニアなどでは、「ドゥンドゥン」は、バチで演奏する低音担当の寸胴型の両面太鼓のこと。

バチを使わずに打って奏するという違いはありますが、近い楽器に、調(しらべ)緒をしめたりゆるめたりして音色を変える日本の「小鼓」があります。「つづみ」の語源はヒンディー語の「ドゥンドゥビ」といわれています。

直径20cm、長さ約50cm。