草ビロード−クバ布 <コンゴ民主共和国>

tam-tam2006-01-31

コンゴ民主共和国(旧ザイール)の中部に15世紀ごろ成立したクバ王国に住むショワの人々が生み出したラフィアヤシの布。ビロードのような風合いから「草ビロード」と呼ばれるようになりました。

最初に、若葉を干して裂いた繊維を、45度ほどに体側に傾いた機で、男性が織ります。女性が、その目を拾って、細かくほぐしたラフィアの糸を通し、1、2ミリの長さに切る技法と、刺繍を加えます。図柄の幾何学模様は下書きなしです。

本来は、家族を葬るときに亡がらをおおう布だったそうですが、古くから近隣の民族との交易品となり、19世紀末には工芸品としてヨーロッパに渡っていきました。日本では、帯に仕立てられたりします。

53cm×48cm