tam-tam2005-11-01


アフリカ大陸の南東の島国、マダガスカルで演奏される、竹の筒でできた弦楽器です。CD『マダガスカルの竪琴〜郷愁のヴァリハ』(キング・レコード)のライナーノートに鈴木ひろゆきさんが書かれた説明によると、弦は自転車のブレーキのワイヤーをほぐしたものを使用。昔は、竹筒の皮を切って浮き上がらせた弦を使っていました。通常は18弦で、竹の太さによって16弦から24弦まであるそうです。


穴のあいた側を手前に、まん中から右にド、左にレ、交互に奥にいくと高くなります。スチール弦の下にひょうたんの小片がはさんであり、これを動かして調音します(写真のヴァリハは3弦で1音になっていて、3×16弦と中心に1弦)。
演奏方法は、右ももにのせるか、両足のももではさみ、左右の人差し指と親指の4本の指でつま弾きます。


10世紀ごろまでに、インド洋を越えて移住してきたマレー系やインドネシア系の人々が竹文化を持ち込んだと考えられていて、インドネシアをはじめ東南アジアにも竹筒琴があります。


直径約6.5cm×長さ109cm


*追記
ヴァリハは、祖先への祈りを伝えるために使われてきましたが、現在では、宗教的な意味を離れても演奏されています。